自律神経失調症の改善 大百科
自律神経失調症の改善 大百科

薬から生活習慣まで自律神経失調症の克服方法

頭痛

病院に行っても原因が分からない頭痛、慢性的な頭痛で薬が手放せない場合は、自律神経失調症の可能性があります。

原因不明の頭痛は自律神経失調症が原因かも

自律神経の交感神経が過剰に働くと、末梢血管が収縮して血行不良となり、筋肉が緊張して頭痛を引き起こすことがあります。

自律神経による頭痛には、頭の側部がズキンズキンとする痛みや首から後頭部にかけて締め付けられるような痛みが多いようです。

  • 自律神経失調症の頭痛の原因
    ストレスなどによって交感神経の過剰に働き、血流が悪化して筋肉が緊張するため
  • 症状
    ・頭の側部がズキンズキンと痛む
    ・首から後頭部にかけて締め付けられるような痛みがある
    ・頭全体を締め付けるような痛みがある
    ・頭痛だけでなく首のこり、肩こりも伴う

自律神経失調症に伴う頭痛の種類

頭痛は「一次性頭痛」と「二次性頭痛」の2つに大別することができます。

この2つを簡単に説明すると以下のようになります。

  • 一次性頭痛 器質的な障害を認めない
  • 二次性頭痛 器質的な障害を認める(一部例外あり)

器質的障害は、その器官(臓器)が物理的・物質的に明らかな障害を持っていることをいいます。脳で例えるなら、脳出血やくも膜下出血が器質的障害にあたります。つまり、外見上に明らかに損傷していて、なにか不具合(損傷や炎症など)が生じている状態が器質的障害なのです。

一次性頭痛は、さらに以下の4種類に分類できます。

  • 片頭痛
  • 緊張型頭痛
  • 群発頭痛
  • その他の一次性頭痛

この4種類の中で、特に自律神経失調症に関連があるのが「片頭痛」と「緊張型頭痛」です(群発頭痛はその病態生理が明確にわかっておらず、自律神経失調症との関連性を明示きないため省略)。

2種類の頭痛の特徴

疾患 痛みの期間 特徴 原因
片頭痛  月に1回~数回/1日中続く

脈打つ痛み

/前兆がある

血管の拡張による神経刺激
緊張性頭痛 月に1回~10数回/数分から数日続く

締め付ける痛み

/前兆がない

血管の収縮による血行不良

参照:【医療関係者向け】頭痛の分類|頭痛の基礎知識|片頭痛治療剤マクサルト | 製品情報 | エーザイの医療関係者向けサイト

片頭痛

典型的な片頭痛は、頭の右か左のどちらか片側がドクンドクンと脈打つように痛むのが特徴です。

しかし、両側に痛みを伴ったり、ドクンドクンという拍動を感じたりしないこともあります。

片頭痛の頻度は、月に1回~数回でその痛みは一日中続きます。

また、頭の動作や光・音などの影響で痛みが増強することも特徴の1つです。

中には、閃輝暗点(せんきあんてん)という前触れがある人もいます。視界の中に円形の光がチカチカとみえたり、目の前が真っ暗になったりします。

片頭痛は、自律神経失調症によるストレスやホルモンバランスの乱れなどがきっかけとなり脳の血管が拡張し、それが神経を刺激する(神経に触れる)ことで起こると考えられています。そのため、低気圧が近づき脳の血管が拡張した場合も、同じように片頭痛が起きるという人は多いです。

緊張型頭痛

頭痛を訴える人の中でももっとも多いのが緊張型頭痛です。この頭痛の特徴は、頭の両側が締め付けられるように痛むことです。

頻度は人によって異なりますが月に1回から10回以上で、痛みが数10分でおさまる人もいれば、数日間継続する人もいます。片頭痛と異なり、光や音、頭を動かしても痛みが増強することはあまりありません。

緊張性頭痛の原因は自律神経失調症などで、肩や背中の筋肉の血管が収縮して、血行が悪くなることが関係していると考えられています。

それぞれの頭痛をやわらげる方法

頭痛をやわらげる方法は頭痛の種類によって異なります。自分の頭痛にあった対処法を実施しましょう。

片頭痛の対処法

①冷たいタオルを当てる

片頭痛の原因は血管の拡張です。そのため、冷たいタオルなどをこめかみに当てて冷やしましょう。冷やすことで血管を収縮させて痛みをやわらげることができます。タオルは水道水で冷やしたものでかまいません。

②暗くて静かな場所で休む

片頭痛は光や音、頭の動作で痛みが増強します。そのため、暗くて静かな場所で身体を動かさないようにすると症状がおさまってきます。

屋内ではなかなかそのような場所がないので、耳栓をして目を閉じた状態で10分から30分休むとよいです。

③カフェインを摂る

カフェインには血管を収縮させ片頭痛を軽減する効果と鎮静効果があります。カフェインはコーヒーだけでなく、紅茶や緑茶にも多く含まれています。

引用:東京都食品安全FAQ - FAQ

上記の表は、1日のカフェイン摂取量と食品に含まれるカフェインの量をまとめたものです。

例えば、1日のカフェイン摂取量の目安(成人)は400mgなので、コーヒーに例えるなら100ml(カフェイン含有量57mg)/1杯を6杯までとなります。

緊張型頭痛の対処法

①ぬるま湯につかる

緊張型頭痛の原因は血管の収縮による血行不良です。そのため、38℃くらいのぬるま湯に10分から30分つかると、血管を拡張し血行を改善して痛みをやわらげることができます。はじめはぬるいと思っても、時間が経つとじんわりと身体の芯から温まって、うっすら汗をかきます。

しかし、40℃以上のお湯につかると、交感神経が刺激されて逆に血管が収縮してしまうこともあるので、お湯の温度には注意しましょう。

また肩までつかると、身体を急激に温めて交感神経を刺激してしまうことがあるので、胸より下くらいの半身浴がおすすめです。

②肩・首の筋肉をほぐす

筋肉の血行を良くするには、ストレッチが一番です。椅子に座った状態で両方の肩を10回ほど回してください。これで肩の筋肉の緊張をほぐすことができます。

首の筋肉をほぐすには、首をゆっくりと左右に5回ずつ回しましょう。ゆっくり動かして首の筋肉が動いているのを意識することがコツです。

このストレッチは毎日行うことで効果がでるので、できるだけ決まった時間に実施するようにして習慣づけるとよいでしょう。

市販の頭痛薬に頼るより根本的な治療を

自律神経失調症による頭痛は、原因となる自律神経のバランスを整えることが重要です。

いわゆる頭痛持ちの人は、痛みに慣れてしまい、市販の頭痛薬を常用していることが多いようです。しかし、頭痛薬はあくまで一時的に痛みをとるもの。生活習慣の改善やストレスのケアなど自律神経の根本的な治療を行わないといつまでも改善しません。

頭痛の原因が分からなくて悩んでいる方は、一度頭痛外来など専門医がいる病院で診察を受けてみましょう。

また、頭痛持ちの人は肩や首が凝っていることが多いようです。首の後ろを蒸しタオルなどで温めて、マッサージを行うのも効果的です。

自律神経失調症の頭痛の対策

  • 生活習慣の改善やストレスのケアなど自律神経の根本的な治療
  • 首や肩のマッサージ、温熱療法

こんな頭痛は危険!病院に行ったほうがいい場合

頭痛の中でも病院にすぐに行ったほうがよいのは二次性頭痛です。二次性頭痛は臓器や器官に器質的な障害を認めるものです。具体的には、以下のような疾患があります。

疾患 症状
外傷性脳内出血 激しい頭痛、嘔吐、意識障害、ろれつが回らない、手足が動かせない
くも膜下出血

はじめは軽い頭痛が起こり、次第に頭が割れるような強い頭痛が起こる

突然肩が凝る、吐き気がでてくる

脳腫瘍 起床時の頭痛、吐き気、視野が黒くかける、ろれつが回らない、手足のしびれ
髄膜炎 38℃以上の高熱、激しい頭痛、繰り返す嘔吐、首が痛くて曲げられない、意識障害

頭痛に伴い、上記のような症状がみられる場合は、脳神経外科、神経内科を受診しましょう。

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